Proof of the existence


2013年 1月上旬

???「おい、フェア林、フェア林はどうした!?」

???「逝ってしまったわ。円環の理に導かれて…」


「戻ってこないな。仕方無い、取り掛かるとしよう。」

RMS-108 'MARASAI' E.F.S.F. MASS PRODUCTIVE ATTACK USE MOBILE SUIT
「マラサイ」は、AE(アナハイム・エレクトロニクス)社が開発したハイザックの発信機である。
連邦軍が採用したハイザックは、基本性能こそ高かったもののジェネレーター出力が低く、
ビーム兵器は一基しかドライブできなかった。例えば・・・

「成程。わからん。
泣き言を言っても仕方がない。さて、ビニールを剥がして、箱を開くと・・・」

「泣きたくなってきた。何だこの絶望的なパーツの数は・・・
指先が不器用だって話は常々話しているんだが、嫌がらせのような量だな。」

(いやこれくらい普通だろ?)

「え!? ・・・困ったことになったな、全く。
ずっと向かっていても埒が明かないな。BDでも流そう。」

「成程。深海の生物の生態系は興味深いものがあるな。
光が届かず、水圧が高い環境は自然とガラパゴス諸島のような独自の生態系を
作り出す状況を生み出してしまっているのだろう。」

「何だこの契約書は。左下の部分なんか何書いてあるか読めないぞ。
さっさと手順でも読むか。」

「うむ。こっちはまだ分かりやすい。
アルファベットと番号がそれぞれのパーツと対応しているようだな。
AGのパーツを切り取って、ん・・・」

「パーツに切片が残ってしまった。
こういう場合に、爪切りでトリミングすればよかったんだっけ・・・?
しかし、きれいにならないな。諦めて先へ進めるか。
同様にPC-Gの部品を切り取りさっきの部品の嵌めこむ、と。」

「我ながら、いい出来だ。
しかし、1パーツ組み立てごとに10分もかかって完成するのか?今日中に。」

「神秘気的な世界だ。生息する動物にも、一癖も二癖もある奴らばかりだな。」

「何とか30分足らずで1工程終了ってところか。
最終的にどの部分になるのかまだイメージが湧かないな。
というか、こんな形したポケ○ンか何かいそうな気がするんだが、どうだろう?」

「これはよく見かけるフォルムだよな。毒々しい、というか
どう形容していいやら分からない物体Xみたいな生き物ばかり出てこられても
なんか対応に困ったし。それはそうと、美味しそうだ。」

「・・・わからん。向きに注意ばかり書かれていて迂闊に先に進めないじゃないか。
先にBパーツを組み立てて、次にシールを貼って・・・
ああ、もう。目が中心からズレる。傾がるし、何て細かい作業要求してくるんだ。」

「よし、まあシールは及第点といったところか。あれ、
シールの貼りつけ順番違ってないか?これ・・・仕方ない。外すか。あ、またズレた。」

「一悶着あったし、うん。休憩は必要だよね。かれこれ1時間経ったし。
多種多様な生き物が極限の環境の中でこそ有効な生存方法を生み出した結果が現在の生態系か。
エネルギー産生を体内の細菌に依存する生物とかは面白いな。」

「ふと思ったんだが、パーツ外すとき、無理にハサミで切らずに
折れる部分は手で取った方がきれいになるんじゃないだろうか?
トリミング部分多いし、もう少し大胆に攻めないと・・・あっ!」



























※画像はイメージです。
























「マズい。勢い余って本体まで切ってしまった・・・
塗装が少し取れてしまったが・・・パーツとパーツの隙間だし何とかなるか。」

「IKAルミナンス。あと、ホヤの軍勢が見られるのは世界中でも富山湾だけ。すごい。」

「深海の生物のBDも終わってしまった。気を取り直して再開するか。
ええと、次は持ち替え可能な銃、と。ん? なんだかはまりが悪いな。
外してつけなおすか・・・あっ!!」



























※画像はイメージです。
























「は、ははは、ははははははははは
うん、何もなかったし、何も見ていない。
最初から銃なんて持っていなかったんだ。うん、そうだ。」

「素敵なキャストに恵まれた素晴らしい作品だった。」

開始2時間後の進捗・・・30%


その後も・・・

「あっ、しまった。角が曲がった。」

「暫くピアノ弾いてくる。1日サボると3日分は腕前が後退するからな。」

「パーツ硬いな・・・嵌らない。」

パチッ

「あ、飛んだ。どこ行った!?」

開始6時間後の進捗・・・90%

「さて、後は組み合わせるだけ・・・と。」

「あ、あれ?右足は嵌るのに左足が嵌らない。
もしかして・・・」

「あはは、やっぱり。中に埋めるパーツの向きが逆のようだ。
でも、しっかり嵌めてしまったし、外せるのか、これ?」

〜30分後〜

「うーん。無理だな。指の爪も剥がれてくるし、限界だ。
まさかプラモデル作りがこれほどの修羅の道だとは想像だにしなかった。
もうこうなったら多少の破損のリスクは覚悟してパーツの隙間に定規とかハサミとか硬くて厚いものを挟んで
少しずつ隙間を拡げる作戦で行くしか・・・」

パカッ

「流石。あとは、中身を付け替えてもう一度嵌めて・・・
あ、あれ、今度は上部と下部のジョイントがうまくいかない、というか届かない。
ええと、取説は・・・」

「何だろう、この線は・・・?
私が作った奴にはそんな縦線・・・ん?」

「あ、もしかして首、というか胴部上下逆?」


「というわけで、何とか完成だ。どうだ、見たか。」

所要時間:8時間

次回に続く


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